私とすき焼きと。母。

私の母は看護師でした。

毎日毎日忙しく働いていました。

母が私の誕生日の時だけいてくれるように、何とか休みを上手く作り。

祝ってくれました。

兄弟が年の差がありすぎるので。当時家にいたのは私と母のみ。

静かでありながら。楽しい食事でした。

すき焼きのだしは、砂糖と醤油、酒のみ。

甘じょっぱい。

そこに野菜を入れ肉をいれ。

しかし母が亡くなってからしばらくは、食べれませんでした。

何故なら思い出してしまうから。母の思い出を。

母は、62歳の時に亡くなりました。私が大学に決まったよと。合格通知を頂いた1ヶ月後に。

目の前で。倒れて呆気なく。救急車で運ばれて心肺蘇生法も無駄でした。

足早に通夜、葬式を済ませ。叔母の家にお世話になりました。

それから。継母の世話になり、結婚まですき焼きは、口にしておりませんでした。

それから。祝い事に、すき焼きをしていました。

でも。さすがに祝い事にすき焼きだけだと子供が飽きるので。

母が私を産んだ42歳を通り過ぎ。今、子供達と旦那とすき焼きを囲む今がとても好きです。

後10年したら、母の亡くなった歳になります。

それまでに何回もすき焼きをするでしょう。

思い出も作りながら。

昔の思い出を思い出しながら。